2012年02月01日

『化物語』上下 西尾維新

4062836025化物語(上) (講談社BOX)
西尾 維新 VOFAN
講談社 2006-11-01

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4062836076化物語(下) (講談社BOX)
西尾 維新 VOFAN
講談社 2006-12-04

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実はこれが、初西尾維新。最近再放送されているアニメ版の、あまりのクオリティにハマり、つい、原作に手を出してしまいました。アニメも大概セリフが多かったのですが、それでも多少は整理されていたのを思い知った。ストーリー展開に必要な描写って全体の1割くらいで、あとの9割は装飾過剰なボケツッコミで延々迂回されていたような気がするんですけど…。

主人公阿良々木暦(あららぎこよみ)は普通の男子高校生だったが、ある日吸血鬼に襲われて仲間にされかかったところを、「怪異のスペシャリスト」の忍野メメなる人物に救われた、らしい(このエピソードはシリーズの別作品)。ほぼ普通の人間としての生活を取り戻したものの、その後も、ひっきりなしに怪異及び、怪異に悩まされる者達に遭遇する暦。彼はお節介にも、その都度忍野に怪異への対応策を請い、解決に助力してもらうのだが…。

今やラノベの大家として名高い作者ということで、ちょっとお手並拝見な気分で読みました。まあ、ラノベ的お約束がコテコテなのは予想通り。暦が助ける相手が、みんなタイプの違う美少女で、暦が彼女らを助けまくる結果、ハーレム状態になるのも、お約束。まあ、そこに普通よりかなりエキセントリックなタイプが揃ってしまったがために、間違っても入れ食いでウハウハ、という状況にならないのが見ていてツボでしたが。
意外だったのは、作中のオタクネタ。マニアックなのはともかく、けっこう古いです。もしや「高橋葉介」って、今でも人気ですかい?

ともあれ、妖怪ものとしてはなかなかおもしろかった。アニメ化が現在進行形のようですが、コンプリートには相当時間がかかりそうだし、それまでに思いついたところから、ちまちま読んでいくかもしれません。でもさあ、暦君、やっぱり羽川さんの方がいいと思うけど。
posted by 波多利郎 at 18:06| Comment(0) | TrackBack(0) | Novel | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年01月31日

『鍵のかかった部屋』 貴志祐介

4048742248鍵のかかった部屋
貴志 祐介
角川書店(角川グループパブリッシング) 2011-07-26

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弁護士の青砥先生と、自称防犯コンサルタントの榎本さんが、密室トリックに挑むミステリーシリーズ第三弾。至極分かりやすいタイトルですが、検索したら同じタイトルの海外ミステリーがあったので、それらへのオマージュなのかも。ともあれ、かなり限定された条件下で、手を変え品を変えながらも、フェアなロジックで構築される密室トリックに、毎度驚かされます。

今回も4編が収録された短編集。中でも表題作は、『悪の教典』のハスミンみたいなのが義理父になったら…?という事件。怖い、怖すぎるよ。
posted by 波多利郎 at 07:49| Comment(0) | TrackBack(0) | Novel | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年01月30日

『一朝の夢』 梶よう子

416327250X一朝の夢
梶 よう子
文藝春秋 2008-06-24

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最近『柿のへた 御薬園同心』が話題で、リクエスト中なのですが、なかなか来ないので、先に手に入ったこれにトライ。幕末、安政年間の騒然とした世相を背景に、さえない窓際同心が当時流行していた変化朝顔の交配に没頭する様を描く。事件簿というには、かなり時代色が濃厚な物語。

主人公、中根興三郎は、跡取りの兄の急死により、急遽の跡目を継ぐことになった下級武士。お役目は奉行所の名簿管理という閑職だが、もとより出世に興味もなく、淡々とお役目をこなしては、朝顔の交配に熱中する朝顔オタクな日々を送っていた。妻もなく、世間からは浮きまくりの興三郎だが、朝顔で何とかつながっている人の縁もある。そんな彼には、一生に一度は咲かせたいと願う夢の花があったが…。

珍しく悪役でなかった大老井伊直弼が新鮮でした。ちなみに最近この続編が出たらしいのですが、どうやって続けるのか、ちと想像できなかったりして。
posted by 波多利郎 at 00:22| Comment(0) | TrackBack(0) | Novel | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年01月12日

『リリエンタールの末裔』 上田早夕里

415031053Xリリエンタールの末裔 (ハヤカワ文庫JA)
上田 早夕里 中村 豪志
早川書房 2011-12-08

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上田さんのSF短編集。熱っぽい筆致で綴られた4編の中短編が収録されています。

表題作「リリエンタール〜」は『華竜の宮』と同じ海面上昇後の世界を舞台にしたサイドストーリー。「マグネフィオ」/「ナイト・ブルーの記録」は人の脳・知覚・記憶をテーマにした短編。最後の中編「幻のクロノメーター」は、18世紀のロンドンを舞台に、大航海用の「狂わない時計」製作に挑戦する技術者たちの苦闘を史実と虚構を交えて描いたもの。

全体的には少し、短編としてのオチが弱い印象もありました。読後感に明快な、皮肉や残酷さ、悲哀といった、直に感情に訴えるキレがなかったので。「人間」を突き放して俯瞰しきれない優しさ、もしくはぬるさを感じてしまった。
中編の「幻のクロノメーター」はなかなか読み応えがあったのですが、史実部分のおもしろさに、挿入されたSF部分がついていけなかった気がするのが残念。宇宙から来た万能アイテムが、あの時代のマッドエンジニアの群れに放り込まれたら、もっともっと凄いことが起こっていたような気がするんですけど。
posted by 波多利郎 at 22:41| Comment(0) | TrackBack(0) | Novel | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年01月01日

『菓子フェスの庭』

4758435987菓子フェスの庭 (角川春樹事務所 ハルキ文庫)
上田早夕里
角川春樹事務所 2011-12-15

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パティシエを目指し洋菓子店ロワゾ・ドールで修行する森沢夏織さんの物語二作目。前作『ラ・パティスリー』は凝ったミステリーでしたが、洋菓子店を舞台にした熱いお仕事話とミステリーな仕掛けとが、ややミスマッチだった感もありましたが、さて。

百貨店企画部に勤務する武藤隆史は、様々な商品関連のイベントを運営するのが仕事だったが、初めて自ら担当することになった企画が、よりによってスイーツを扱う「菓子フェス」であったことで悩んでいた。自慢ではないが、甘い物がなにより苦手であった武藤にとって、菓子フェス参加の洋菓子店巡りは拷問でしかない。そんな武藤が、優しい甘みのスイーツという可能性を思いついたことから、ロワゾ・ドールにそのコンセプトで新作を依頼する。「男性にも好まれるような菓子」を注文された夏織は、新作の開発に全力を注ぐが…。

ということで今回は、百貨店とパティシエのそれぞれから、スイーツに熱く取り組む業界物語でした。新作お菓子を巡っての、ほとんど少年漫画的なバトル(?)がもう美味しそうで。おかげで、今回ミステリー要素がほとんど無かったことに気づいたのは、読み終えてしばらくしてからでした。
ちなみに、ラブ要素は何気に濃厚だったので、次はショコラ・ド・ルイの方にも注入よろしくです。おもしろかった。
posted by 波多利郎 at 00:26| Comment(0) | TrackBack(0) | Novel | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

皆様、良いお年を

この先、永く記憶に残るであろう、酷い年となってしまった2011年が、ようやく終わります。
個人的には何とか、まったりと新しい年を迎えられそうです。
2012年はどうか良い年になりますように。

皆様、良いお年をお迎え下さい。
posted by 波多利郎 at 00:03| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年12月27日

豊作、豊作(追加)

2011年もいよいよ押し詰まって、大量のコミックス新刊。いやあ、豊作、豊作

銀の匙 Silver Spoon 2 (少年サンデーコミックス)銀の匙 Silver Spoon 2 (少年サンデーコミックス)
荒川 弘

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改めて。どうでもいいが、月刊誌連載の頃より、単行本発行間隔が長いってどうよ。ともあれ、やっと出た2巻は、「八軒ピザを焼く」「夏休みのアルバイト」の2本立てです(ホント)。
ピザ編は、ただただ美味そうでした。
夏休み編。実家に帰りたくない八軒は、労働力として大モテ。結局、御影の家に滞在して酪農を手伝う事になりましたが…。まあ、そこにあったのは、甘酸っぱさのカケラもない、日本の農業の過酷な現実。さすがに見ていてめげます。ヘタレ八軒は、田舎生活へのカルチャーショックを乗り越え、がんばってはいますが、全然修行が足らず、未だ労働力未満といったところ。まだ、夏休みは長そうです。

4047275158テルマエ・ロマエ IV (ビームコミックス)
ヤマザキ マリ
エンターブレイン 2011-12-22

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まさかの、一冊丸ごと長編。もしかして映画版もしくはアニメ版ストーリーなのか?ヒロインもいるし。と、いうわけで、異例の長期滞在になっているルシウスさん、これまでの設定の無理を少しずつ修正補完しつつ、まだ続くのであった。さすがに話は間延び気味ですが、どう落とすんだろう、これ。

とりぱん(12) (ワイドKC)とりぱん(12) (ワイドKC)
とりの なん子

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作中、夏から秋へ。 真冬になってから読むと懐かしい。

4777809900わたしのお嬢様 メイド服のお嬢様編 上巻 (タツミコミックス)
樹 るう
辰巳出版 2011-12-24

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やっと第4巻出ました。ほんわかビクトリアンコメディ、いよいよ佳境へ。ミリーは彼女の父親、と見なされているグレイトン伯爵邸へ、異母姉であるレディ・ローズの招きで訪れるが…。最終巻が2月発売予定。待ちきれません。

とめはねっ! 鈴里高校書道部 9 (ヤングサンデーコミックス)とめはねっ! 鈴里高校書道部 9 (ヤングサンデーコミックス)
河合 克敏

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これもあった。2年生になった大江君達も、それなりに成長しているようです。まったり感が相変わらず楽しい。
posted by 波多利郎 at 12:34| Comment(0) | TrackBack(0) | Comic | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年12月20日

『さよならドビュッシー』/『おやすみラフマニノフ』 中山七里

4796679928さよならドビュッシー (宝島社文庫)
中山 七里
宝島社 2011-01-12

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4796685820おやすみラフマニノフ (宝島社文庫)
中山 七里
宝島社 2011-09-06

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『さよならドビュッシー』は2010年度「このミス大賞」の大賞受賞作。
主人公はピアニストを志す女子高校生。火災で資産家の祖父と従姉を喪い、自身も大やけどを負ってしまう。一時は演奏家としての未来を絶望視されたものの、音大非常勤講師の岬洋介氏の指導により、奇跡的にピアノ演奏に復帰できた主人公。彼女はまた、祖父の莫大な資産の相続人でもあった。やがて彼女の周辺で、不審な事故が続発するが…。

一方『〜ラフマニノフ』の方はまた独立した話ですが、探偵役は同じ岬洋介先生というつながりです。学内オケのコンサート準備中の音大で、2億円のストラディバリのチェロが厳重に管理された保管庫から忽然と消えた。それを皮切りに、オケの周辺で次々に起こる事件。果たして犯人の意図は?コンサートの妨害なのか。

どちらも、演奏家を志す若者の、芸術的苦闘と成長を熱っぽく描きつつ、それをガチなミステリーとうまく融合させていました。傍目には作者の音楽に対する知識と造形は相当なものに思えたし、探偵役の岬先生の人物造形も好みでした。なかなかの当たりだったと思います。続く
posted by 波多利郎 at 09:06| Comment(0) | TrackBack(0) | Novel | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年12月16日

『死亡フラグが立ちました』 七尾与史

4796677259死亡フラグが立ちました! (宝島社文庫) (宝島社文庫 C な 5-1)
七尾 与史
宝島社 2010-07-06

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宝島社の「このミス大賞」隠し球作品。つまり、賞に洩れた応募作から、それなりに読者が見込めそうなのを書籍化したものです。宝島系はしかし、これまでの経験上地雷率が高い。まして選外作品ともなれば、突っ込みどころ満載なのが相場でした。この作者も『ドS刑事』等、いかにも軽そうなイロモノミステリー系が売れているようですが、果たして読む価値はありや?トライしてみました。

主人公、陣内はしがないフリーライター。長いこと怪しい都市伝説系の雑誌でいかがわしい記事を書いてきたが、ついに雑誌の刷新に伴う連載の打ち切りを通告された。ここで部数倍増につながる特ダネを掴めば首はつながると言われ、いちかばちかで、正体不明の暗殺者「死神」についての調査を始める。単なる噂レベルでしかない「死神」の情報を仕入れ、その実在を確認し、死神本人とコンタクトを取れって、どんだけムチャやねん。それでも、高校時代の先輩本宮の協力のもと、必死で死神を追う陣内だったが…。

結論として、この作者は一冊読めば十分かと。地雷というほどでなく、一応ミステリーとして破綻してもいなかったし、すいすい読めたのですが、やはり作りのチープさはどうにもできなかったようで。登場人物は類型的で事件のコマにしか見えなかったし、オチはやはり、予想通りの脱力感。まあ、B級として超展開を楽しむにはいいか。
posted by 波多利郎 at 22:52| Comment(2) | TrackBack(0) | Novel | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年12月15日

ピザ食いてえ

唐突ですが、『銀の匙』2巻が出ました。この中でのピザのシーンが、めちゃくちゃ美味しそうでした。ピザ食いてえ。

4091234275銀の匙 Silver Spoon 2 (少年サンデーコミックス)
荒川 弘
小学館 2011-12-14

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なんだか少し前にもそんなことを言っていたような気がして思い当たった。これも、ピザの話だったっけ。

4048860976よつばと! 11 (電撃コミックス)
あずま きよひこ
アスキー・メディアワークス 2011-11-26

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クリスマスにでも手作りに挑戦してみようかしらん
posted by 波多利郎 at 23:18| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする