2008年11月16日

『夏休みは、銀河!』 岩本隆雄

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4022739002夏休みは、銀河! 上 (朝日ノベルズ)
間宮 彩智
朝日新聞出版 2008-10-21

by G-Tools
4022739037夏休みは、銀河! 下 (朝日ノベルズ)
間宮 彩智
朝日新聞出版 2008-10-21

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前作『鵺姫異聞』以来、6年ぶりの岩本さんの新作ということで、話題になっていました。何しろ、『鵺姫異聞』の後は、新作の予告は繰り返し何度も出ていながら、ついに発売されることなくいつのまにかフェードアウト。このまま、リタイアかと危ぶみつつ、やっぱりこの人の性質上、商業ペースで書くのは無理があったかと、痛ましく思ったりもしていました。ようやくこのボリュームで新作が読めて、大満足です。

正直言って、相変わらずこの人、文章はぎこちないし、日常からの飛躍が急激でついていくのが一苦労だし、説明的な台詞が多いし、SFとしてそれほど新しいネタもない。お世辞にも小説としての完成度は高くないのですが、それをさっ引いても、この物語自体のパワーと密度は凄い。そしてリリカルで明るくて前向きな感性はやっぱり大好きだー、と叫びたくなりました。小学生の1夏の冒険。これ以上ないくらい、王道です。だが、そこがいいのだ。はい。

さて、小学5年生の内田一希(いつき)は、小学生としても女子としても頭抜けた長身で、ぼんやりした性格から「ぼの」などというあだ名を付けられてしまう少女。その年の1学期の終業式の日、一希はひょんなことから、大切にしていた携帯ストラップを取りに、国旗掲揚の旗竿に登る羽目になってしまった。旗竿のてっぺんまで登り詰めた彼女が見つけたのは、24年前の小学生だった「悪ガキ3人組」がこっそり隠していたメッセージ。まさに今年の3日後の7月24日に、「銀漢泉」へ行くと、何か楽しいことが起こるというもの。当日、半信半疑で出かけた一希だったが…。

のっけから、山の主として知られる賢い黒犬やら、酷い日光アレルギーのため頭まで完全防御服を着込んで生活している小学生やら登場しますが、それはまだありえる日常の内。やがて宇宙人の古代遺跡での冒険や、高度な科学力で宇宙旅行といった、ジュブナイルSFの王道展開となりますが、それでもまだ序盤だったりします。本当のお楽しみはここからとばかりに、二転三転していく展開と、多少強引でも次々回収されていく伏線。ああ、おもしろかった。
まだ続きがありそうな、思わせ振りな描写があったので、楽しみにお待ちしています。できればあと1年ぐらいで何とかなりませんでしょうか(笑)
posted by 波多利郎 at 09:56| Comment(0) | TrackBack(0) | Novel | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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